悪い口コミを書かれない病院にする方法3選!書かれた場合の対処法も解説

悪い口コミを書かれない病院にする方法3選!書かれた場合の対処法も解説

病院を長く運営していると、来院した患者からインターネット上で口コミを書かれる機会が増えます。

  • 身に覚えのない悪い口コミ
  • 明らかに患者に非がある場合でも、googleマップへの酷評口コミ

日々患者の健康と治療に向き合っている病院ですが、悪い口コミや悪質なクレームを書かれてしまうこともあるのが現状です。

本記事では、悪い口コミに悩んでいる病院やクリニックの経営者向けに、悪い口コミを書かれないための対応と書かれた場合の対処法を中心に解説していきます。

1.病院に悪い口コミを書く人の心理は?

1.病院に悪い口コミを書く人の心理は?

病院は、悪い口コミが集まりやすい施設と言われています。
病院に悪い口コミを書く人の心理を理解して、なぜ悪い口コミが集まりやすいのか理解してみましょう。

1-1.病院に不満がある

悪い口コミを書く人の多くは、病院に対して何らかの不満を抱えています。

患者は、期待していた医療サービスと病院が提供する実際の診療結果との間にギャップがある場合、特に不満を感じます。患者はその不満を直接病院側に言いにくいので、インターネットを通じて悪い口コミを書いてしまいます。

●よくある患者の不満

  1. 治療の結果
  2. 院内の環境
  3. 待ち時間の長さ
  4. 設備の質
  5. 治療にかかる費用

1-2.担当医師や看護師に不満がある

患者は、担当医師や看護師の処置やコミュニケーションが不十分だと不満が高まります。
患者は病気や不調の原因に関する十分な情報や処置を求めますが、医師や看護師の対応が不足していると感じることがあるためです。

特に、スタッフの対応が冷たかったり不親切だったりした場合や、患者に無関心だと感じる場合に不満が大きくなります。

患者は、医師や看護師の対応が冷たいと感じると不信感を抱きやすくなり、その感情を悪い口コミとして投稿することがあります。

1-3.受付の態度に不満がある

病院の受付は、患者が病院に来院して最初に通る場所です。
そのため、患者にとって受付の対応は、病院全体の印象に大きな影響を与えるポイントです。

受付のスタッフが不親切や不愛想な対応をしてしまうと、患者はその病院全体に対して不親切な病院だという印象を持ちます。
患者が悩みや痛みを抱えている状況で不適切な対応を受けると、その不満は強く印象に残ってしまい、悪い口コミという結果につながってしまいます。

受付スタッフの行動や発言一つひとつが患者に深い影響を与えるため、患者対応には特に注意が必要です。

1-4.もっと良い病院になって欲しい

悪い口コミの中には、もっと良い病院になって欲しいという患者の願いも含まれます。
患者の中には、欠点を指摘することで病院に改善を求めたいと考えている人がいるためです。

改善を求める口コミは、病院にどのような改善が必要か具体的な提案が記載されています。

●具体的なクレーム例

  1. 予約が取りにくい、待ち時間が長い
    └より効率的な予約システムを導入してほしい
  2. 端的で冷たい、態度が悪い
    └もっと、親身になって症状を聞いてほしい
  3. 汚い、古くて行きたくない
    └設備の改善をしてほしい、トイレなどを清潔に保ってほしい

1-5.とにかくクレームを付けたい

患者の中には、ささいな理由で頻繁にクレームをつける人がいます。とにかくクレームを付けたい患者は、時に根拠のない苦情を述べたり、病院に対して不公平な口コミを書いたりすることがあります。

事実に基づいていない悪い口コミは、個人的な不満や一方的な誤解、病院への過剰な期待から生じることが多く、対応が難しい問題です。事実に基づいていない悪い口コミを見る患者には、その投稿者の性格や背景は全く分かりません。

そのため、インターネット上の悪い口コミを鵜呑みにされてしまうことがあります。

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2.病院に悪い口コミが集まりやすい理由

2.病院に悪い口コミが集まりやすい理由

病院に悪い口コミが集まりやすい理由として、スマートフォンの普及と患者の心理、患者の考え方の変化があります。
病院に悪い口コミが集まりやすい理由について、詳しく解説していきます。

2-1.スマートフォンですぐに口コミを投稿できる

スマートフォンは、現代では誰でも当たり前のように所有しており、患者は病院で不満を感じた瞬間にすぐ口コミを投稿できるようになりました。場所を問わずにすぐに口コミを投稿できる環境は、患者の感情を即座に反映する機会を増やしています。

患者は、待ち時間中や診察後の体験や気持ちを、手軽に口コミとして表現できます。その結果、患者の率直な不満や怒りが悪い口コミとして投稿されるようになり、病院は対応に追われているのが現状です。

スマートフォンの普及によって、患者の声はより直接的に病院に届くようになり、病院の評価に大きな影響を与えています。

2-2.不安や問題を抱えた人が来院する

病院を訪れる患者は、健康に関する問題や痛みを抱えて来院します。
問題や痛みを抱えた状況では、患者は感情的になりやすく、小さな問題に対しても不満を感じてしまいます。

また、病気や症状に対する不安が、医師や看護師の対応への厳しい判断基準を生むことも珍しくありません。

病院は特に慎重な対応を求められ、患者一人ひとりの感情や抱える問題に注意深く対応する必要があります。

2-3.医療をサービス業だと考える人が増加した

近年、医療に対する患者の期待が高まり、医療を単なる治療の場ではなくサービス施設の一環として見る傾向が強まっています。
病院に対するサービス品質の期待を高めると同時に、患者自身の評価基準も厳しくなっています。

少し待ち時間が長かったり忙しくて受付や看護師が話を聞いてくれなかったりすると、その高い期待から不満が生じて悪い口コミにつながってしまうのが大きな問題点です。

患者の医療に対する高い期待により、病院に悪い口コミが集まりやすくなっています。

3.悪い口コミを書かれないための病院の対応3選

3.悪い口コミを書かれないための病院の対応3選

病院が悪い口コミを書かれないためには、あらかじめ対応が必要になります。
設備の変更など、ハード面の対応をするとなると費用及び対策するまでに時間がかかります。
本記事では、言葉遣いと業務効率化、情報発信を推奨します。

どれも実践しやすい項目なので、悪い口コミを書かれないように取り入れてみてください。

3-1.言葉遣いを丁寧にする

病院が悪い口コミを書かれないためには、全てのスタッフが言葉遣いを丁寧にすることが大切です。
丁寧な言葉遣いは患者に対して敬意を示すので、安心感を与えるためです。

丁寧な言葉遣いを心がけることで、患者は病院のスタッフが自分と向き合ってくれていると安心します。
丁寧な言葉遣いを徹底することで、病院は患者の信頼感を高め、不満を抑制できます。

●具体的な行動について

待合室に体調が悪そうな患者がいた場合は、「大丈夫ですか?横になりますか?」などと声をかけてあげましょう。丁寧な言葉遣いの他には、患者の名前を覚えたり感謝を伝えたり、診察中に患者の話を聞くなどの行動も必要です。

医師だけでなく、看護師や受付スタッフの小さな配慮が患者に与える影響は大きく、良い口コミが増える可能性が高くなります。

3-2.業務効率化と人間関係の改善を徹底する

病院内の業務プロセスを改善することで、患者の待ち時間の短縮や治療プロセスの効率化が向上します。
病院内の業務効率化は、患者が病院で過ごす時間の質と量に直接影響を与えるので、患者満足度の向上につながるでしょう。

●具体的な施策(システム)について

  • 予約システムの導入、電子データの積極的に活用する
    └スムーズな受付手続き(患者のカルテ検索等)が可能となり、待ち時間が短くなる。
  • インカムの導入
    └スタッフ同士のコミュニケーションが密になり、業務効率化

●具体的な施策(人間関係)について

  • 定期的な面談を行い、スタッフ間の不満、要望をヒアリングを行う
  • 看護主任などは、指導力・人間力が高い人材にする
  • 新人の教育マニュアルがしっかりとしている
  • 医師とスタッフとの関係性を高める
  • 医療スタッフ間の人間関係を改善することも重要です。

各スタッフが円滑なコミュニケーションをすることで、患者対応やチームの連携に一貫性が生まれ、誤解や不満の原因を減少できます。

業務効率と人間関係の改善は、患者からの悪い口コミの発生を減少させるために重要です。

3-3.病院のコンセプトや医師の情報を発信する

病院のコンセプトや医師のプロフィール、健康に関する情報などを積極的に発信することで、患者は病院を選択する際の正しい判断ができます。ホームページやパンフレットを通じて、病院の特色や医師の専門分野、成功事例や患者の体験談などを共有しましょう。

病院が積極的に医療や健康に関する情報を発信することで、患者は自分に合った病院を選びやすくなり、不満なく診療を受けられるようになります。

病院からの情報発信は、患者の不安を軽減し、患者と病院との信頼関係を構築するうえで重要な要素です。

4.悪い口コミを書かれた病院の対処法3選

4.悪い口コミを書かれた病院の対処法3選

病院側が細心の注意を払っていても、患者から悪い口コミを書かれてしまうこともあります。

悪い口コミを書かれてしまった際は、スタッフに事実確認を行ったり悪質な口コミの削除や口コミへの返信をしたりすることが大切です。

悪い口コミを書かれた際の病院の対処法について、それぞれ解説していきます。

4-1.スタッフに事実確認を行う

悪い口コミが投稿された際、病院は関係するスタッフに事実確認を行う必要があります。
口コミの内容が、病院で実際に起きた出来事かどうかを把握するためです。

●具体的な確認方法

日時や状況についての詳細確認や患者との実際のやりとり、関連する医療処置などを確認します。
事実確認は、口コミに記載された問題の原因を正確に理解し、それに基づいて適切な改善策を講じるために重要です。

事実確認を通じて病院側の問題を特定し、改善していくことで、患者が安心して来院できる病院になります。

4-2.悪質な口コミの削除を依頼する

虚偽や悪意のある口コミを書かれた場合、病院はプラットフォームに削除を依頼できます。
そのためには、口コミが虚偽だと証明する明確な根拠が必要です。

Googleでは、プライバシーポリシーに違反している口コミを削除できると公表しています。
(参照:Google のビジネス プロフィールからクチコミを削除する

削除できる口コミは、事実と異なる情報や名誉毀損、個人情報の不適切な使用などが対象です。
悪い口コミを削除することで、病院の不正確な内容が広まることを防ぎ、評判を守れます。

ただし、口コミの削除依頼は慎重に行う必要があり、実際に削除されるかは各プラットフォームのポリシーによって異なります。

悪い口コミの削除申請について詳しく知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
Googleマップに悪い口コミを書かれた場合の対処法|ひどい悪口はどうする?

4-3.悪い口コミに丁寧に返信する

悪い口コミに対しては、可能な限り迅速かつ丁寧に返信することが重要です。
病院が患者の声に真摯に耳を傾け、問題の解決とサービスの改善に努めていることを示すためです。

返信の際には、患者の懸念に対して理解を示し、具体的な改善策や対処法を提案しましょう。
また、問題が解決できた場合はその旨を明記し、今後同様の問題を防ぐための措置についても言及することが効果的です。

悪い口コミに誠実に対応することで、公共の場での病院のイメージを改善し、患者との信頼関係を強化できます。

5.悪い口コミを書かれた際の病院の注意点

5.悪い口コミを書かれた際の病院の注意点

病院の悪い口コミを書かれてしまった場合、注意しなければいけない点が2点あります。

  1. 悪い口コミを放置しないこと
  2. プラットフォーム以外の業者に悪い口コミの削除を依頼しない

それぞれの注意点について、解説していきます。

5-1.悪い口コミを放置しない

悪い口コミを放置することは、病院の評判を損なう可能性が高くなります。
インターネット上に公開されている口コミは、潜在的な患者に対して病院のイメージを形成する重要な要素です。

口コミに書かれている否定的な内容が無視されていると、患者はその病院は不誠実だと感じて信頼を失う可能性があります。そのため、悪い口コミを書かれたらすぐに対応することが重要です。

●悪い口コミへの対応について

具体的には、悪い口コミに対する返答や、問題の認識と改善策の提示などが含まれます。また、悪い口コミの原因となった問題が解決された場合は、その情報を返信やホームページなどで共有しましょう。

改善結果を公表することで、病院が患者の声に積極的に耳を傾けていることを証明できます。

5-2.プラットフォーム以外の業者に悪い口コミの削除依頼をしない

公式プラットフォーム以外の業者に、悪い口コミの削除を依頼することは避けましょう。
公式プラットフォームが意図しない口コミの削除は、病院の信頼性や透明性を損なうリスクがあるためです。

業者による口コミの削除は、病院が問題を認めず、隠蔽しようとしているように見えることがあります。
病院は、透明性と正直さを保つために、プラットフォームと連携して口コミに対処することが重要です。

自分が医療機関を探す立場になった時、悪い口コミだけ意図して削除している病院には行きたくないと感じるでしょう。他の患者も、考えることは同じです。

悪い口コミには、誠実に返信したり改善策を模索したりしながら、患者との建設的な関係の維持が必要です。

6.まとめ

病院の悪い口コミを書く人は、不満を抱いているだけでなく、病院への期待や理由もなくクレームを付けたいだけの場合もあります。

病院が悪い口コミを書かれないためには、言葉遣いや業務効率化による診療時間の短縮、病院からの情報発信が有効です。

万が一悪い口コミを書かれた場合は、事実確認を行ってすぐに返信したり、事実と異なる口コミの削除申請をしたりして対処しましょう。他の業者に削除依頼をすると、規約違反になってプラットフォームを利用できなくなる可能性があるためです。

常に患者の声に耳を傾けて誠実に医療を提供している姿勢を示すためには、悪い口コミにも真摯に対応することが大切です。直接的な患者対応だけでなく、インターネット上の患者対応も心がけることで、地域での差別化を図れるでしょう。

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