おすすめの電子カルテ24選!病院の規模や診療科目別にメーカーや機能を比較

電子カルテのおすすめ24選を規模や診療科目別に紹介|メーカーや機能を比較

近年導入が進んでいる電子カルテですが、これから導入を予定しているクリニックや病院ではどの電子カルテを選択したらいいか迷ってしまうかもしれません。

現在は、数多くのメーカーからさまざまな機能を搭載した電子カルテが提供されておりその性能は多種多様です。

本記事では、電子カルテ選びに迷っているクリニックや病院向けに、規模や診療科目別におすすめの電子カルテを紹介していきます。

本記事は、病院規模や診療科別におすすめの電子カルテをご紹介しております。
そのため、目次を参照頂き、自院に適した電子カルテを確認くださいませ。

目次

1.無床クリニックにおすすめの電子カルテ5選

クリニックにおすすめの電子カルテは数多くありますが、今回は以下の5選を紹介します。
各社の電子カルテのサービス内容は、後述しております。

メーカー

製品名

レセコン

初期費用

月額費用

おすすめポイント

富士通株式会社

HOPE LifeMark-SX Cloud

一体型

なし

※)詳細はお問い合わせください

・操作性に優れ見やすいカルテ
・オンライン予約~オンライン会計まで対応

株式会社ビー・エム・エル

Qualis

一体型

2,400,000円(3台構成の場合)

38,000円

・色分け機能で患者のステータスを可視化
・サポート体制が充実

アイネット・システムズ株式会社

AI・CLINIC

一体型

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・訪問先でもカルテの入力が可能
・撮影した患部画像を貼り付け可能

株式会社湯山製作所

BrainBox V-IV

一体型

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・AIによるチェック機能
・スマホやタブレットでもカルテを確認

株式会社メドレー

CLINICSカルテ

一体型

現状のカルテによって異なる

40,000円

・院内機器と連携しやすい
・経営分析機能による戦略立案が可能

無床診療として、紹介している電子カルテは、患者さんの出入りが多く、感覚的に操作しやすい・カルテ連動型などで患者の待ち時間を削減できることに強みを置いている会社様を中心にご紹介しております。

1-1.富士通株式会社/HOPE LifeMark-SX Cloud

引用:富士通株式会社「診療所様向けクラウド型電子カルテシステム HOPE LifeMark-SX Cloud」

HOPE LifeMark-SX Cloudは、スモールステップで診療所を始めたい方向けに開発された電子カルテです。

高齢化社会が進む現代では、地域のかかりつけ医の存在が重要になってきています。

HOPE LifeMark-SX Cloudは完全月額サービスなので、初期費用がかかりません。
導入作業費などは発生しますが、これからクリニックを開業する医師の負担を軽減してくれます。

電子カルテは操作性に優れているので、初めて電子カルテを導入するクリニックでも業務の負担を招きません。

患者はスマートフォンから予約し、オンライン診療やオンライン会計で診療を受けられるので、満足度向上にもつながります。院内での待ち時間を短縮できるので、患者からのクレーム予防にもつながるでしょう。

HOPE LifeMark-SX Cloudはクラウド型なので導入費用が安く、電子カルテ作成だけでなく院内の業務効率化を促進してくれます。

1-2.株式会社ビー・エム・エル/Qualis

引用:株式会社ビー・エム・エル「電子カルテ」

Qualisは、以下のような入力方法でカルテを作成できます。

  1. オーダーシートから入力
  2. お気に入りセルから入力
  3. コードから入力

お気に入りセルによくオーダーする項目やセットを登録しておくと、カルテへの入力時間を短縮可能です。また、Qualisの検査オーダーから検体依頼書と検体ラベルを同時出力できるので、検体の取り違い防止につながります。検査結果はQualisのカルテに自動で取り込まれ、グラフなどで可視化もできます。

導入後は専門のオペレーターが土日も遠隔操作でサポートしてくれるので、急なトラブルが発生した際も安心です。営業所は全国に100か所以上あるので、すぐに担当者がかけつけてくれる点も魅力です。

さらに、担当者は最初のレセプト出力に立ち会ってくれるので、その場で質問しながら操作できます。電子カルテを導入する際はオペレーションが変わりますが、サポート体制が充実しているQualisは導入から運用まで手厚くサポートしてくれます。

1-3.アイネット・システムズ株式会社/AI・CLINIC

引用:アイネット・システムズ株式会社「AI・CLINIC」

AI・CLINICは、医師の使いやすさを追求した電子カルテです。直感的な画面設計になっているので、マニュアルなしでもすぐに操作を覚えられます。また、オーダー処方チェック機能が付いているので、入力ミスや医療事故を防止してくれます。

連携アプリ「AI・CLINIC ラクトリ」を利用すると患部を撮影した画像をカルテに貼り付け可能です。レセコンは不要で、受付から会計まで患者の待ち時間を大幅に短縮できるので、業務効率化を大幅に促進できるでしょう。

オプションも豊富で、在宅でカルテを入力できる機能やリハビリテーションカルテも作成可能です。クリニックの院長が電子カルテに欲しいと思っている機能を網羅しているのが、AI・CLINICとなります。

1-4.株式会社湯山製作所/BrainBox V-IV

引用:株式会社湯山製作所「電子カルテシステム BrainBox V4」

BrainBox V-IVは、2004年の発売から進化を遂げているBrainBoxの最新版です。最新のAI機能を取り入れており、カルテや会計、レセプトの内容を解析して新たな提案をしてくれます。

AIの提案内容は評価できるようになっているので、評価を学習して次回の提案の精度を上げてくれるのが大きな特長です。また、医薬品の関連データベース「MDbank」と連携しているので、複数の薬を処方する際の影響を把握しやすくなっています。

オンライン診療システムにも対応しているため、ビデオ通話をしながら電子カルテを入力可能です。専用コールセンターによるリモートメンテナンス体制も完備しているので、アフターフォローも万全です。

1-5.株式会社メドレー/CLINICSカルテ

引用:株式会社メドレー「CLINICSカルテ」

CLINICSカルテは、以下のシステムを一元管理できます。

  1. Web予約
  2. Web問診
  3. オンライン診療
  4. 電子カルテ
  5. レセコン
  6. 経営分析

CLINICSカルテはクラウド型の電子カルテなので、院外検査、レントゲン、心電図などの機器と連携可能です。さらに患者の情報や診療内容はグラフなどに可視化できるので、経営戦略に用いることもできます。

クラウド型はセキュリティ面が心配だと考える医師もいると思いますが、ISMSクラウドセキュリティ認証を取得しているのでセキュリティ対策は万全です。CLINICSカルテはITトレンド2022の電子カルテ部門で1位を獲得しており、多くのクリニックで導入されている電子カルテです。

2.中小規模病院向けにおすすめの電子カルテ5選

中小規模病院向けとして、以下の電子カルテを5選紹介します。

メーカー

製品名

レセコン

初期費用

月額費用

おすすめポイント

富士通株式会社

HOPE LifeMark-MX

一体型

35,000,000円

なし

・介護システムや地域と連動
・看護カルテも作成可能

三栄メディシス株式会社

ヒューマンかるてESR

カルナート
ORCAは取り込み可能
その他レセコンは要問い合わせ

※)詳細はお問い合わせください

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・過去のカルテをスキャンして取り込み可能
・医師証明書を用いた電子署名機能

株式会社ワイズマン

電子カルテシステム ER

株式会社ワイズマンレセプトコンピューターシステムΣ

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・部門システムとの連携

・申し送りの効率化促進

ウィーメックス ヘルスケアシステムズ株式会社

Open-Karte Cloud

株式会社ナイス医事会計システムMedical Leader-Account(ML-A)
ORCA Project日医標準レセプトソフト

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・シンプルな画面と見やすいフォント
・高セキュリティのIPSecVPNサービスを採用

株式会社メディサージュ

HAYATE NEO

株式会社メディサージュ医事会計システムHAYATE/ML-A
ORCA Project日医標準レセプトソフト

※)詳細はお問い合わせください

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・端末ライセンスフリー
・過去カルテからのDo入力が可能

2-1.富士通株式会社/HOPE LifeMark-MX

引用:富士通株式会社「中堅病院様向け電子カルテシステム HOPE LifeMark-MX」

HOPE LifeMark-MXは、富士通株式会社が提供する中堅病院向けの電子カルテシステムです。カルテの間違いを防止するために顔写真を表示できるため、誤入力を防止できます。

また、アレルギー、感染症、妊娠中などをアイコンで表示して患者の状態を可視化しやすいのが特長です。カルテは複数のスタッフが同時に入力や参照ができるので、スタッフの多い病院でも医師と看護師が同時に入力業務をこなせます。

さらに、介護システム「HOPE LifeMark-WINCARE」やSaaS型地域医療ネットワーク「HumanBridge」との連携も可能で、地域全体で患者をサポートできるようになります。

2-2.三栄メディシス株式会社/ヒューマンかるてESR

引用:三栄メディシス株式会社「ヒューマンかるてESR」

ヒューマンかるてESRは、過去の紙カルテをスキャンするだけで電子化できるシステムです。過去の紙カルテを全て取り込めるので、書類を大幅に削減可能です。電子化したカルテはノートパソコンやタブレットなどで参照でき、往診を行っている病院でも紙カルテを持ち出す必要がありません。

また、医師証明書を用いた電子署名機能があるので、不正使用を防止できます。検査結果をグラフで表示して経過観察しやすいのも、ヒューマンかるてESRの特長です。

2-3.株式会社ワイズマン/電子カルテシステム ER

引用:株式会社ワイズマン「中小規模病院向け(電子カルテ)」

電子カルテシステムERは、中小規模病院の業務に特化した電子カルテを含むパッケージシステムです。病院の規模が大きくなると他部署との電子カルテの連携が難しくなりますが、電子カルテシステムERは他社の透析システムや検査システムと柔軟に連携できます。

電子カルテ画面を自由に組み合わせできるので、医師によって必要な情報を参照しながら入力が可能です。また、他部門とのデータ連携がしやすく、法人内の介護施設や別施設とも情報を共有できます。

製品デモもあるので、気軽に試せるのも電子カルテシステムERの利点です。

2-4.富ウィーメックス ヘルスケアシステムズ株式会社/Open-Karte Cloud

引用:ウィーメックス ヘルスケアシステムズ株式会社「Open-Karte Cloud」

Open-Karte Cloudは、有床診療所や中規模病院向けクラウド型電子カルテシステムです。

電子カルテは情報量が多くなりがちですが、Open-Karte Cloudはシンプルで見やすい画面デザインにこだわっています。

長時間見ることになる電子カルテをシンプルにすることで、医師の負担を軽減します。

データセンターとの通信には高セキュリティのIPSecVPNサービスを採用しているので、大切な患者情報が漏洩する心配もありません。

さらに、診療カレンダー機能によってスタッフ間で患者の経過を共有しやすいのが、Open-Karte Cloudの特長です。

2-5. 株式会社メディサージュ/HAYATE NEO

引用:株式会社メディサージュ「HAYATE NEO」

HAYATE NEOは199床以下病院向けに特化することで、無駄なコストや機能を削減しました。初見やオーダーの入力が容易なので、医師は診療に集中できる仕組みになっています。

電子カルテには、意識記録のほかに看護記録やリハビリ記録まで登録できるので、患者の情報を検索する手間も短縮可能です。また、電子カルテ内の院内連絡ツールで連絡ができるので、内容の保存や連絡への返信にかける時間を短縮できます。

HAYATE NEOはクラウド型なので、サーバーを購入する必要がありません。コスト面でも病院に負担をかけずに、業務の効率化が促進できます。

3.大病院向けにおすすめの電子カルテ5選

患者数や在籍するスタッフが多い大病院向けとして、以下の電子カルテ5選を紹介します。

メーカー

製品名

レセコン

初期費用

月額費用

おすすめポイント

日本電気株式会社(NEC)

MegaOakHR

なし

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・重要な患者情報を常に表示
・お気に入り機能で業務効率化

株式会社レゾナ

i-MEDIC Plus医療

なし

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・簡単操作で医療機関を切替可能
・クラウド型とオンプレ型が選べる

エムスリーソリューションズ株式会社

TOSMEC Aventy Ⅳ

一体型

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・病名に関連するオーダーを候補から選択可能
・過去のカルテを見ながら診療可能

株式会社ソフトウェア・サービス

新版e-カルテ

なし

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・総合診療録に対応
・多彩な入力補助機能

株式会社シーエスアイ

MI・RA・Is V

なし

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・病院の管理を総合的にフォロー
・クラウドバックアップ機能

3-1.日本電気株式会社(NEC)/MegaOakHR

引用:日本電気株式会社(NEC)「MegaOakHR」

MegaOakHRは、操作性に優れた電子カルテです。重要な患者情報は画面上部に常に表示されるようになっているため、診療時の見落としを防止できます。また、お気に入り機能が付いているので、よく使う項目を保存しておくと業務の効率化につながります。

機能は豊富ですが、タブですぐに選択できるようになっているのがMegaOakHRの特長です。MegaOakHRは診療スペースを大きく確保しているので、情報を余すことなく入力できる電子カルテです。

3-2.株式会社レゾナ/i-MEDIC Plus医療

引用:株式会社レゾナ「i-MEDIC Plus医療」

i-MEDIC Plus医療は、地域の連携を重視した電子カルテシステムです。併設している介護施設や在宅系サービスと連携ができるので、患者を多角的にフォローできる環境を構築可能です。

電子カルテだけでなく、病棟管理システムや手術室管理システム機能で病院全体の管理を統括できます。また、導入コストや運用コストを削減できるクラウド型と安心できるオンプレ型を選択できるのもi-MEDIC Plus医療の特長です。

大病院にはさまざまな部門や施設がありますが、一括管理ができるようになるでしょう。

3-3.エムスリーソリューションズ株式会社/TOSMEC Aventy Ⅳ

引用:エムスリーソリューションズ株式会社「TOSMEC Aventy Ⅳ」

TOSMEC Aventy Ⅳは、カルテ入力を強力にサポートしてくれる電子カルテです。カルテ入力時に病名を入れると、関連するオーダーの候補を表示してくれます。

都度入力しなくても候補からオーダーを選べるので、業務効率化につながります。また、画面は本日のカルテと過去のカルテを同時に表示できる設計なので、医師が経過を把握しやすいのが特長です。

iPadでも入力や参照ができるだけでなく、会計も明確になっているため、病院全体の業務効率化を実現してくれるでしょう。

3-4.株式会社ソフトウェア・サービス/新版e-カルテ

引用:株式会社ソフトウェア・サービス「システム構成」

新版e-カルテは、医師にとって使いやすいサービスを追求した電子カルテシステムです。医師診察診療録のみだけでなく、以下の記録に対応しています。

  1. 看護記録
  2. リハビリ記録
  3. 栄養指導

患者の情報を院内で共有できるので、きめ細かいサービスと医療を提供できるようになるでしょう。また、電子カルテの入力の際には以下のような入力補助があります。

  1. ペンタブレット対応可能
  2. シェーマ図取込
  3. テンプレート入力
  4. ワードパレット入力
  5. 各種データを引用記載(コピーペースト・右クリック操作)
  6. ダブルクリック操作

さらに、各種画像システムとの連携が可能です。診療、看護、リハビリなど患者の経過に合わせた記録ができるのが、新版e-カルテの特長です。

3-5.株式会社シーエスアイ/MI・RA・Is V

引用:株式会社シーエスアイ「MI・RA・Is V」

MI・RA・Is Vは、2024年1月現在で900件以上の導入件数を記録している電子カルテシステムです。電子カルテとしての機能のほかに、以下のような機能もあります。

  1. メール
  2. スケジュール
  3. 掲示板や回覧板
  4. 病棟・看護機能
  5. 感染患者・感染病棟を可視化

病院内のスタッフのスケジュールを可視化できるので、人材を効率よく配置可能です。診療だけでなく、病棟や看護の記録も一元管理できるようになるので、情報を管理しやすくなります。また、感染症が発生した際には感染者数と感染病棟の状況を可視化し、院内感染を防げます。

大切なデータはクラウドにバックアップできるので、データ紛失のリスクを大幅に軽減できるのもMI・RA・Is Vの利点です。

4.診療科目別おすすめの電子カルテ3選

電子カルテは、診療科目によっても選び方が変わります。精神科、産婦人科、美容整形外科におすすめの電子カルテをそれぞれ3選紹介します。

4-1.精神科におすすめの電子カルテ

以下、精神科におすすめの電子カルテを表にまとめました。

メーカー

製品名

レセコン

初期費用

月額費用

おすすめポイント

ウィーメックス株式会社

Live

ウィーメックス株式会社Medicom-HSif

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・病院全体の業務を効率化できる
・精神科特有の記録に対応

株式会社レスコ

Alpha

ORCA Project日医標準レセプトソフト
その他要問い合わせ

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・患者の過去から未来まで統括
・医師、看護師、ケアワーカーと連携しやすい

株式会社レスコ

Warokuクリニックカルテ

ORCA Project日医標準レセプトソフト
富士通レセコンHOPE SX-S
SX-Rと連携

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・テンプレートで入力の手間を省略
・月額サービス料のみで利用可能

4-1-1.ウィーメックス株式会社/Live

Screenshot

引用:ウィーメックス株式会社「Live」

Liveは、精神科に特化した電子カルテシステムです。電子カルテ機能のほかに、以下のような精神科特有の記録にも対応しています。

  1. OT
  2. DC
  3. リハビリ
  4. 服薬
  5. 栄養
  6. 相談室

また、Liveはパソコンやタブレットで使用できるので、訪問診療の際にもカルテの入力が可能です。

2023年6月時点で、小さな病院から大病院まで全国180施設で導入されている実績もあるので、精神科病院全体の業務を効率化する際に便利な電子カルテシステムです。

4-1-2.株式会社レスコ/Alpha

引用:株式会社レスコ「Alpha -精神科向け診療システム-」

Alphaは、精神科専用電子カルテを日本で初めて開発した株式会社レスコが提供している電子カルテシステムです。精神科は長期的な診療が必要になるため、患者の過去、現在、未来を記録し保管することをコンセプトにしています。

患者の治療歴や生活歴を記録し、医師や看護師、ケアワーカーなどと情報を共有できます。また、他社のシステムとの連携も容易なので、多くの既存システムや機器もそのまま使用できるでしょう。

4-1-3.株式会社レスコ/Warokuクリニックカルテ

引用:株式会社レスコ「Warokuクリニックカルテ」

Warokuクリニックカルテは、精神科クリニックに特化した電子カルテシステムです。カルテ作成の際には、基本的な心理検査項目が搭載されているので入力の手間を省けます。

治療歴を時系列で表示し、患者の過去から現在までを一目で確認できるようになっています。また、記録を作成する際はテンプレートからマウス操作で選択が可能です。

処方オーダーもワンクリックでオーダーできるため、業務効率化につながるでしょう。Warokuクリニックカルテはクラウド型の電子カルテなので、月額サービス料のみで常に最新の状態を維持できるのも特長です。

4-2.産婦人科におすすめの電子カルテ

産婦人科におすすめの電子カルテとして、以下の3選を紹介します。

メーカー

製品名

レセコン

初期費用

月額費用

おすすめポイント

株式会社クリプラ

CLIPLA Luna

ORCA Project日医標準レセプトソフト

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・不妊治療から妊婦検診まで対応
・ルナルナ メディコと連携

タック株式会社

タック電子カルテシステムDr.F

ORCA Project日医標準レセプトソフト
富士通株式会社HOPE SX-S
ウィーメックス株式会社Medicom-HRiV
株式会社NAIS ML-A
ソフトマックス株式会社PlusUs-医事

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・操作性と使いやすさに優れている
・他社システムとの連携が充実

株式会社ニューウェイブ

エフ・カルテット

ORCA Project日医標準レセプトソフト
富士通株式会社HOPE
ウィーメックス株式会社Medicom

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・産婦人科医がデザインしていて使いやすい
・病棟管理機能を搭載

4-2-1.株式会社クリプラ/CLIPLA Luna

引用:株式会社クリプラ「CLIPLA Luna」

CLIPLA Lunaは、業界で初となる産婦人科専用の電子カルテです。具体的には、以下のような機能を搭載しています。

  1. 不妊治療管理
  2. 妊婦健診管理
  3. 超音波検査の数値・画像を自動取り込み
  4. 発育曲線の自動作成
  5. 母性健康管理指導事項連絡カードの作成
  6. ルナルナ メディコ連携

不妊治療では、男性の精液検査結果と女性の治療サイクル履歴を1画面で確認できるようになっています。また、生理日や基礎体温を管理できるルナルナ メディコと連携して基礎体温を管理できるので、患者が基礎体温を紙に書く必要がありません。

産婦人科だけでなく患者の負担も軽減してくれるのが、CLIPLA Lunaの電子カルテです。

4-2-2.タック株式会社/タック電子カルテシステムDr.F

引用:タック株式会社「タック電子カルテシステムDr.F」

タック電子カルテシステムDr.Fは、産婦人科のデジタル化を促進する電子カルテシステムです。周産期と不妊治療の情報を一元管理できるので、デジタル化で懸念されるデータ管理の手間がかかりません。また、電子カルテは多機能を求めるあまり操作性が悪くなりやすい特徴があります。

タック電子カルテシステムDr.Fは少ない操作でカルテの入力ができるため、初めて電子カルテを導入する産婦人科でもすぐに操作に慣れるでしょう。さらに、医事会計システムや超音波診断装置などと連携しやすいので、院内の業務全般をデジタル化できます。

4-2-3.株式会社ニューウェイブ/エフ・カルテット

引用:株式会社ニューウェイブ「エフ・カルテット」

エフ・カルテットは、産婦人科医がデザインした産婦人科専用の電子カルテです。2022年7月時点での導入件数は全国200件を超えており、業界トップクラスです。エフ・カルテットは妊婦健診から分娩の記録まで、徹底的に使いやすさにこだわっています。

病棟管理機能もあるので、新生児を含めて入院中の経過観察が容易になります。定期的にバージョンアップしており、セキュリティ面も安全です。

4-3.美容整形外科・美容皮膚科におすすめの電子カルテ

以下、美容整形外科におすすめの電子カルテを紹介します。

メーカー

製品名

レセコン

初期費用

月額費用

おすすめポイント

株式会社メディベース

MEDIBASE

レセコン対応プラン有

※)詳細はお問い合わせください

45,000円〜

・容易な画像管理
・分院展開に対応

株式会社プロ・フィールド

ACUSIS Cloud

レセコン対応プラン有

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・オンライン診療に対応
・在庫管理を自動計算

ウィーメックス株式会社

Medicom-HRf Hybrid Cloud

一体型

※)詳細はお問い合わせください

※)詳細はお問い合わせください

・直感的な操作が可能
・院外からの入力と閲覧に対応

4-3-1.株式会社メディベース/MEDIBASE

Screenshot

引用:株式会社メディベース「MEDIBASE」

MEDIBASEは、自由診療に特化した電子カルテとなり、美容皮膚科、美容外科領域において非常に多くの院で活用されています。

メディーベース様の特徴について

  1. 業界最安値水準!45,000円〜、リーズナブルに安心してDX導入が可能。
  2. 圧倒的な使いやすさ!誰でも使えるシンプルな操作性。
  3. 安心のサポート!専任担当が導入から運用まで丁寧に対応。
  4. 保険も自費もこれひとつ!WebORCA連携で、保険診療にも対応。
  5. 徹底的なペーパーレス化を実現!同意書、契約・概要書面まで全てデジタルに対応可能。

美容整形外科では患者の画像を多く管理する必要がありますが、MEDIBASEは写真を並べたり比較したりできるので患者に説明しやすくなります。
また、美容整形外科は分院展開することも多くなりますが、各医院間での情報共有も容易にできます。

最短1週間で導入できるスピード感も、MEDIBASEの利点です。ペーパーレス化を実現できるので、カルテ庫も不要になるでしょう。

4-3-2.株式会社プロ・フィールド/ACUSIS Cloud

引用:株式会社プロ・フィールド「ACUSIS Cloud」

ACUSIS Cloudは、在庫管理からレセプト機能まで網羅した総合的な電子カルテシステムです。電子カルテでは施術毎に分類できるので、前回施術した記録を簡単に追跡できます。

画像やシェーマの上から手書きで情報を記載できる点も便利です。また、売上と在庫管理が連動しているため、自動減算で在庫の増減を把握できます。若い世代向けにオンライン診療を提供できるのも、ACUSIS Cloudの特徴です。

4-3-3.ウィーメックス株式会社/Medicom-HRf Hybrid Cloud

引用:ウィーメックス株式会社「Medicom-HRf Hybrid Cloud」

Medicom-HRf Hybrid Cloudは、初めて電子カルテを導入する美容整形外科でもすぐに操作できる設計になっています。画面は自由にカスタマイズできるので、よく使う機能を配置すれば日々の業務効率化を促進できるでしょう。

また、タブレットやスマートフォンからもカルテの入力と閲覧ができるため、自宅での作業も可能です。インターネットを介して遠隔サポートに対応している点も、Medicom-HRf Hybrid Cloudを安心して利用できるポイントです。

5.電子カルテを選ぶ際のポイント

電子カルテを選ぶ際には、いくつかポイントがあります。

導入してから後悔しないように、どんなポイントに気をつけるべきか解説していきます。

5-1.求める機能を明確にする

電子カルテを選ぶ際に重要なのは、自院に必要な機能が何かを明確にしておくことです。診療科目によって必要とされる機能が異なる上、患者情報の管理方法や院内での情報共有の仕方によっても電子カルテの選び方は変わってくるためです。

例えば、シンプルな画面設計を求めるクリニックもあれば、病棟管理などの機能が重要な病院もあります。求める機能を一つひとつ確認し、自院にとって最適な電子カルテを選択しましょう。

5-2.規模に合わせたシステムを選ぶ

電子カルテシステムの選択において、クリニックや病院の規模に合わせたシステムを選ぶことが大切です。

小規模なクリニックには操作性の高いシンプルなシステムが適している場合が多く、大規模な病院では高度なデータ管理機能や多機能性が求められます。

規模に見合わないシステムを導入してしまうと、余計な費用がかかったり必要な機能が不足してしまったりすることがあります。自院の規模と将来の展望を考慮して、適切な電子カルテシステムを選ぶようにしましょう。

5-3.予算に合わせたシステムを選ぶ

電子カルテの導入には初期費用だけでなく、ランニングコストも発生します。クラウド型の電子カルテの場合、初期費用が抑えられる一方で月額の利用料が発生します。

一方、オンプレ型では初期投資は高くなりますが、長期的に見ればコストパフォーマンスが良いこともあるのが特徴です。また、追加機能によっても費用は変わってくるため、予算と必要な機能を照らし合わせて最適なプランを選択することが大切です。

5-4.セキュリティ面が万全か確認する

電子カルテの導入においては、セキュリティ面の確認も非常に重要です。患者情報は非常にデリケートなデータなので、情報漏洩はクリニックや病院の信頼失墜に直結します。

そのため、データの暗号化やアクセス権限の管理、バックアップ体制などのセキュリティ対策が整っているシステムを選ぶことが必須です。特にクラウドサービスを利用する場合は、サービス提供者のセキュリティポリシーを確認し、安心して使用できるシステムを選びましょう。

5-5.導入後のサポートがあるか確認する

電子カルテを導入した後も、操作方法に関する疑問やトラブルが生じることがあります。そのため、導入後のサポート体制が整っているかどうかも選定の重要なポイントです。

電話やメールでの問い合わせ対応はもちろんのこと、定期的なシステム更新やセキュリティチェック、現地でのサポートがあるか確認しましょう。また、使い方のセミナーや研修を提供してくれるメーカーもあるので、スムーズにシステムを活用するためには、アフターフォローが充実している電子カルテを選ぶことが大切です。

6.電子カルテを導入するメリット

電子カルテの導入は、クリニックや病院にメリットを提供してくれます。

電子カルテの導入を検討している医療機関向けに、電子カルテのメリットを解説します。

6-1.診療情報にアクセスしやすい

電子カルテシステムを導入するメリットの一つは、どこからでも診療情報にアクセスできる点です。特にクラウド型の電子カルテは、インターネットが繋がる環境であれば外出先や自宅からでも患者情報の確認やカルテの更新が可能になります。

これにより、医師やスタッフの業務効率が大幅に向上し、労働時間の短縮にもつながります。

6-2.カルテへの入力や管理時間を短縮できる

電子カルテの導入によって、カルテへの入力や管理にかかる時間を大幅に削減可能です。従来の紙ベースのカルテ管理では、カルテの整理や保管、検索に多くの時間を要していました。しかし、電子カルテはパソコンからすぐに検索できるので、保管と検索の時間を短縮してくれます。

また、電子カルテのテンプレート機能を活用することで、入力作業の時間短縮も見込めます。

6-3.記入ミスを減少できる

電子カルテを使用することで、手書きによる記入ミスや読み取りミスを減少できます。

デジタル化されたデータは正確性が増し、医師やスタッフ間での情報共有もインターネットを介してスムーズになります。

さらに、薬剤情報などのデータベースと連携することで、薬剤の過誤投与などのリスクも低減可能です。

6-4.データのバックアップができる

電子カルテを利用することで、大切な患者情報のバックアップが容易になります。

天災や火災から患者情報を守るためにも、定期的なデータのバックアップは重要です。

クラウド型の電子カルテを使用すれば、自動的にデータのバックアップが行われるためデータの安全性が向上するでしょう。

7.電子カルテを導入するデメリット

電子カルテの導入は、メリットばかりではありません。

電子カルテを導入するデメリットについても解説していきます。

7-1.レセコンとの連携が必要

電子カルテを導入する際には、レセコン(レセプトコンピューター)との連携が必要になります。

電子カルテとレセコンは異なるシステムなので、両者を連携させるためには追加の設定や調整が必要です。

既存のレセコンシステムが古い場合、新しい電子カルテシステムとの互換性の問題が生じることもあります。

レセコンとの連携が不安な場合は、レセコンが一体型になっている電子カルテシステムを選ぶようにしましょう。

7-2.情報漏洩のリスクがある

電子カルテの導入はデジタル化を促進しますが、それに伴い情報漏洩のリスクも高まります。

特にインターネットを介したクラウド型のシステムでは、外部からのサイバー攻撃による情報漏洩や不正アクセスの危険性があります。

情報漏洩のリスクを低減するためには、高度なセキュリティ対策を提供している電子カルテの選択と定期的なシステムの更新が必要です。

7-3.操作に慣れるまで時間がかかる

紙カルテから電子カルテへの移行は、医師やスタッフにとって操作方法を学ぶ必要があります。

特にデジタル機器に不慣れなスタッフがいる場合、操作に慣れるまで時間がかかることがデメリットとなります。

電子カルテ導入初期には、研修やサポート体制を充実させることで、電子カルテへの移行期間にスタッフに負担をかけないことが重要です。

8.まとめ

電子カルテを選ぶ際は規模や診療科目だけでなく、必要な機能を明確にしておくことが大切です。

また、電子カルテには導入コストの安いクラウド型と導入後のランニングコストを抑えるオンプレ型があるので、経営方針に合わせて選ぶようにしましょう。

人手が足りずに業務量が増加しているクリニックや病院は、電子カルテを導入して業務効率化を促進することでスタッフの負担を軽減できる可能性があります。

電子カルテを導入する際は、スタッフの意見も聞きながら検討してみてください。

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